なぜFATPCからVDIに乗り換えるのか?

なぜFATPC(パソコン)からVDIに乗り換える企業が多いのでしょうか?
FATPCの運用は管理者に大きな負担を強いる=運用の人件費が掛かる事と

セキュリティ的に管理しやすいことです。

 

費用対効果を計算するのにどのような項目が上げられるか考えてみましょう
FATPCを提供するには基本のOSイメージを展開してパッチを適用して
ドメインに入れてアプリを入れて機器を発送する必要があります。

つまり地方拠点であれば発送で1日、展開作業に専念したとしても2~3日は必要となるため、配属が決まってから一週間必要になります。(管理者工数:3人日)

また、ハード故障時もHDD故障以外であればセンドバックの場合は2-3日パソコンが利用できない状態になる事(管理者工数:1人日、ユーザ工数3日)、HDD故障の場合はOSの再展開から始める必要があります。(管理者工数:3-5人日、ユーザ工数5-7人日)

 

社内のソフトウェア更新についても検討してみましょう。
Active Directory環境が整っていれば、サイレントインストール可能なソフトであれば時間が必要であることと確実性がありませんが、展開すること自体は可能です。
また、これが展開されているかどうかを確認することも大変な手間となります。
この確認作業を行うのにSkySea等の資産管理ソフトが展開済みであれば
展開作業も確認ももう少し楽に実施することができると思います。
また、上記は新規インストールのみですが、アンインストールしなければならない場合はSkyseaなどがあればよいですがレジストリを調査し、アンインストールコマンドを発行するバッチ等を準備する必要があります。

特にソフトウェアの更新の場合、短時間で大量の端末を更新する必要があります。この作業を最も阻害する問題は『PCの電源が入っていないPCをどうするか』ですが
VDI環境では管理者の意図したタイミングでVDIの電源をいれることが可能です。

私の場合800台以上のPCを一人で且つ一晩で更新する必要がある上にSCCMもなく
時間制限があるため、FAT環境ではこの作業を完了させることはできませんでしたが
フルクローンであってもVDI環境では、PowerCLIによるVDIを起動しスクリプトをリモートプロシージャーコールで実行し一斉更新しています