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サーバラッキングなんか考える必要あるの?

データセンタの選び方に続きラッキングに関して考察します。とは言えあくまで経験則でやってますので『ノークレーム』でお願いします。とりあえず『あなたの常識を吹っ飛ばす‼』そんなつもりです。

この下にラック図が2つ掲載していますが、これらは実在のラックです。これらは同じ列のほぼ向かい合った位置にあり、上は私が管理するラック、下はどこかの業者さんのラックです。なぜ比較したかというと、同じ並びでコンソール側もビニールフィルムで一空間として等しく区切られた中にあり最大消費電力ではサーバがある方が排熱量は多い筈のラックよりネットワーク機器とストレージだけのラックのほうが熱かったからです。なお、測定はラックの空気孔に差して放置可能なタニタの温度計(新品とはいえ料理用)で温度が安定するまでを基準にしています。

www.tanita.co.jp

①サーバの多いラック

図の左から順にラックフロント(コンソール側)、側面、背面となっています。

温度は常識通り下の方が低く、上が暑いです。フロント側は基本的に目隠し板を張ってあります。また、最上部にはスイッチ、FCスイッチが穴空きケーブルマネージメントが間に挟んでマウントされています。なぜ穴空きマネージメントなのでしょうか?

穴空きマネージメントサンプル

http://www.koshow.jp/shop/html/products/detail.php?product_id=101201505

 それは当然排気の通気孔としてです。

ラック図は左から順にフロント、中、背面rです。ラックを下方からみますと一番下は開けて二番目にPDUを配置しています。これも実は意味があり、サーバを一番下に配置して床下に置かれた敷設済LANケーブルを取るときや余ったケーブルを床上のスペースに逃がしたいのにサーバが邪魔で手が入らない、入ったけど手を抜くときにサーバの電源が抜けた‼といったトラブルを回避することが出来ます。どうしても利用したければ一番下のユニットのフロントに軽量棚板やデータセンタが許すのであれば、金属引き出しを着けるのもありです。サーバのゴールドディスク(刺せば使えるHDDでのバックアップ)やUSBDVDドライブ等を格納するのも良いでしょう。

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上記ラックでは①22.6℃、②37℃、③23.1℃、④23.3℃、⑤33.7℃、⑥35.1℃となっていました。②の温度が37℃だったのは下に設置されている8台分のサーバの廃棄がフロント側にブランクパネルが付けられていないせいで、熱が滞留しフロントに回ってきている状態です。最上部の温度がフロントから順に④<⑤<⑥となっていることからブランクパネルで滞留を遮断し、背面側に通気口となる空ユニット及び穴開きマネージメントを利用することで背面方向へのエアフローが正常にコントロールされ、少々温度は高めではあるものの、背面側に正常に排気されていることが確認できます。

一方でネットワーク機器とストレージばかりの以下のようなラックであれば、一般的には温度上昇しないイメージがあると思います。では実際はどうでしょうか?

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①22℃、②24℃、③23.6℃、④29.2℃、⑤25.3℃、⑥34.5℃となっています。ブランクパネルのないこのラックでは④でストレージの熱がフロントに回ってきている事がよくわかります。最後に⑦ですがフロント側は36.1℃、背面は35.9℃でした。『ネットワーク機器のファンの向きを考えてフロントマウント』をした結果、ネットワーク機器をフロントマウントした場合に1Uのネットワーク機器の内蔵ファンではラックの残り半分の長さを換気することはできない事が分かります。また、上記の例ではストレージの熱がフロント側に回ってきている事、ネットワーク機器の間に穴開きケーブルマネージメントを設置しないことで冷気がフロントから流れ込むところがない事、この点により最上部⑦の41-43Uでは熱が滞留する状態になっているといえます。解決するには20-27Uにブランクパネルの設置をすることと、41-43U付近の背面扉にファンを設置することで対処可能です。

こういったラッキングを提案してくる業者はラッキングに関しては素人だと思って間違いありません。